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複雑性科学研究室

複雑性とは?

complex.jpg従来の科学では,全体を構成する単純化された個々の要素について決定論的に理解できれば,系全体はそれら要素の集合体として把握できると考えられていました.ところが,構成要素の個性だけからは予測できない多種多様な特性が自己組織的に発現したり,構成要素内のほんの些細な出来事が系全体に及ぶ程の大きな変動に発展する可能性があることがわかってきました.このような性質を複雑性と呼びます.複雑性を示す系は,一見しただけではランダムに無秩序な振る舞いをしているように思えますが,自然の摂理としか呼びようのない驚嘆に価する法則性を備えています.複雑性の科学とは,複雑なものを複雑なまま受け入れ,その中にある普遍的な特徴を捉えようとする新しい学問であり,従来の科学の枠を超えた21世紀型の科学です.


プラズマとは?

plasma.jpgこの複雑性を示す代表的なものとして,プラズマがあります.プラズマとはいったい何でしょうか?物質は温度によって固体,液体,気体という3つの異なる状態を取ることは良く知られています.水は0℃以下では氷(固体),100℃までは普通の水(液体)、100℃を超えると水蒸気(気体)になります.さらに温度を上げていって10000℃を超えるようになると,水を構成する水素や酸素原子がばらばらになり,さらにそれぞれの原子から電子がはぎ取られ,プラスの電荷を持った水素や酸素の原子核とマイナスの電荷を持った電子が高速で飛び交う状態になります.これがプラズマ状態です.つまり,プラズマは物質が超高温になったときに取る第4番目の状態のことです.外界と相互作用するプラズマは,本質的に非平衡かつ非線形という性質を強く示しますので,普通の物質とは異なって非常に複雑な振る舞いをします.まだ十分に分かっていないことが多く,宇宙を理解するためにも,私たちの文明の基盤となっている先端技術を開発するうえでも,プラズマの複雑性を科学することは大変重要なことなのです.

複 雑 性 科 学 理 論(ΣT)研 究 室

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複 雑 性 科 学 実 験(ΣE)研 究 室

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