
プラズマ
私たちの目に見える物質は,宇宙ではほとんどがプラズマ状態です.例えば,太陽系では,太陽が巨大なプラズマの塊で99%の質量を占めていて,残りの惑星をすべて足しても1%にしかなりません.それでは,プラズマとはいったい何でしょうか? 物質は温度によって固体,液体,気体という3つの異なる状態をとることは良く知られています.水は0℃以下では固体である氷,100℃までは液体である水,100℃を超えると気体である水蒸気になります.さらに温度を上げて10000℃を超えると,水を構成する水素原子や酸素原子がバラバラになり,それぞれの原子から電子が剥ぎ取られ,プラスの電荷を持つ水素や酸素の原子核とマイナスの電荷を持つ電子が高速で飛び交う状態になります.これがプラズマ状態です.つまり,プラズマとは物質が超高温になったときになる第4番目の状態のことです.プラズマは,普通の物質とは違って非常に複雑な振る舞いをします.